修行バカの懺悔道

自分の過去の生き様に反省し、死ぬまで懺悔して生きようと心に決めたら、そこに幸せがあった。 なんだか懺悔しきれないのである。

我々は、無意識に善意という自尊心に操られてしまう生き物なのかもしれない・・

このブログに何度もこの世には善も悪もなく
我々の都合で、善悪をつくり出していると記して来ましたが
更に拍車をかけて、妄想をば展開したいと思います。
人の善意を斜めに見て、ひねくれた解釈をするとこうなります!w







まず、人は『良い事』『正しい事』にとっても弱い生き物で
自分は良い事をしているんだ!と、ついうっかり思ってしまうと
自尊心をくすぐられ、『うぬぼれ君』と言う名の
魔物に取り憑かれてしまうものです。

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【うぬぼれ君】
大きさ:自在らしい
好きなモノ:人の絶望・恨み・憎しみ
苦手な事:人にゆるされ受け入れられる事
特技:善意に隠れた本心を気づけなくさせる事
善意に酔わせ溺れさせる事
特徴:普段は人やモノの陰に隠れているが
胞子のようなものを放っている。
その胞子は善意に潜む強い自尊心に感染する。
※注意:驕りや慢心が過ぎると体内に寄生する。
寄生されると体調を壊し病気になる。
自分の善意を否定されると悪とみなしてしまう。
自分の正しさばかりを優先するようになり
周りが『悪』に見え始める。




この『うぬぼれ君』は、常に良い事、正しい事の陰に潜んでいて
人の心を絶望へと陰から導いています。
『私は、何も悪い事をしていないのにどうしてこんなひどい目にあうんだ!』
と、思わせるように思考を操作し人の心を支配して行きます。
何よりも好物は、人が、この世を恨み絶望してゆく姿です。


この『うぬぼれ君』がする諸行・・
軽い所で言えば・・こんな感じです。
例えば、『売上の3%を震災復興支援金として寄付します!』など
という広告をよく目にしますが、この広告のおかげで5%売上がアップしたら
差額の2%は丸儲けだという事実を意識から遠ざけてしまうのです。
私に言わせれば、善意を利用した詐欺でしかないのですが
表向き善意という偽善を掲げた事で、会社が潤うという事実を隠して
しまうのが『うぬぼれ君』のなせる業です。
『我々は社会に貢献している!』
『良い事をしている!』『正しい事をしている!』と
強くそう思わせてしまうのです。



宗教団体などでもよく見かけます。
『人を救う』という善意の陰に潜んでいるのです。
苦しんでいる人に手を差し伸べるのは良い事なのだと洗脳されてしまうのです。
『私も救われたから、あなたも救われましょう~』・・と
目先の快楽を使って誘惑するのです。w
苦しみから解放するという善意を振りかざし
苦しみを乗り越える気持ちを失わせ、努力させなくする事により
人々を絶望へと導いてゆきます。










以前、個人で芸能人を招いたイベントを企画した人がいて
その知人が私の所へチケットを売りに来たのですが
地域活性化の為に協力して欲しい!』と言うのです。
内容を伺うと、そのイベント企画の収益は
そのまま市に寄付するそうなのです。
私は、キラキラと善人アピールをしている
その知人の陰に『うぬぼれ君』をみつけました。w

当時、町のあちらこちらで、そのイベントのポスターを見かけ
沢山の人から、そのチケットを買って欲しいと頼まれたものです。
俺たちの住む街の為に俺たちの力で貢献するんだ!という
『うぬぼれ君』独特の嫌~な空気が流れていたのです。
普通の人は、この詐欺善意に負けてしまうのです。
協力しない事=悪い人・・という罪悪感を感じるからです。
まぁ~そこが狙いなんですけどね~w
しかし!性格の歪んだ私は
『悪いけど、こんな詐欺にはひっからないから!
このイベントは100%失敗すると断言するよ。
あなたもこんな罪悪感を利用する詐欺行為に関わらない方がいいと思う!』
と、何度も吐き捨てる事になるわけですが
その度に『ひどい!なんでそんなひどい事が言えるんだ!』
と、罵られるわけです。
まぁ~その罵声が結構快感だったので
当時の出来事を、よく覚えているわけです。(笑)



そんな捨て台詞を吐いた理由は至って簡単です。
莫大な費用と労力をかけて、成功するか失敗するかわからない企画をぶち上げ
わざわざリスクを背負う必要などないからです。
心から、市に貢献したいと思っていれば
普通の人なら、リスクを回避するでしょう。
目的が『寄付』だからです。
手持ちのお金をそのまま寄付すれば目標達成という簡単な事なのです。

その企画に使用する費用の10分に1でも寄付すればいいのに
わざわざ大きなイベント企画をぶち上げて沢山の人を巻き込むのは
真の目的が『寄付』でない事と証明しています。

これも善意に包まれたイベントは成功しやすいと
意識の奥に隠れながら勘違いさせる『うぬぼれ君』のなせる力です。
大きなイベント企画に成功すれば
利益という目に見えた収益はなくても
企画を成功させたという実力を芸能事務所にアピールできるし
成功事例は、その後の大きな営業力になるわけです。
また、利益を市に寄付する事で、自尊心も満たされますし
他人から見て善人である事を強烈にアピールできる。
お金に変えられない、大きな利益を手に入れる事ができるのですから
初めから収益など望む必要は全くないのです。
その真実を『うぬぼれ君』は、善意というベールにすっぽりと包み隠し
俺は良い事をしているんだ!とその意識を強調するのです。

その結果、私の予想通りイベント企画は大失敗となりました。

他人の善意を利用した盗っ人企画など
はじめから成功するわけもないのですが
失敗してデカい借金を抱えてしまっても・・
『俺って、こんなに町の為に頑張ったのになんでこうなるの?』
と、『うぬぼれ君』のせいで、そう思ってしまうわけです。

初めから、町の為に何一つ頑張ってなどいないのですが
『うぬぼれ君』が、そう思わせてしまうわけです。







地域活性化の為に開発された商品にも
この『うぬぼれ君』をよく見かけます。

たいして美味しくもない高額な地ビールや
地域の特産食材を活用した高額な食品・・・
地域ならではの食材をフルに使った高額な飲食店メニューなどなど・・w
観光に行けば、いろんな場所で目にしますよね~

これらの商品は、地域を活性化させるという目的で
開発されているわけです。
目的が、地域活性化という社会貢献となり
我々は、地域の為に頑張っている!という
耳障りのいい言葉に『うぬぼれ君』はニンマリと潜んでいます。

そもそも、どんなビジネスも社会貢献していなければ
成り立たないのですが、『うぬぼれ君』は
その仕組みを理解していない
ビジネス=お金儲けと思い込んでいる人に潜り込んで行きます。

従ってビジネスという社会貢献の仕組みに
地域活性化という重しがのしかかってしまうわけです。
当然、ビジネスとして初めから成り立たない。

本来ビジネスとは、それに関わる全て方々の為になり
商品を購入する方々に利益を提供しなけならないのですが
地域という販売する側の利益ばかりに目を向けるようになります。
購入するお客様の立場を
この『うぬぼれ君』が気付けなくさせてしまうわけです。

そして、この『うぬぼれ君』同士引きあう仕組みもあり
すでに『うぬぼれ君』を連れているお客様は
地域活性化への協力という自尊心をくすぐられるので
商品の良し悪しを無視したまま、その商品を褒めてしまうのです。
褒めているのは、地域貢献という意志そのものなのに
優れた商品だと思い込んでしまうのです。
そして、販売側はその褒め言葉に満足してしまい・・
更なる商品改良への情熱が薄れて行く事になります。

どんな商品も、常にもっともっといい商品を!と
商品改良を重ね続けて、我々の手元に届くのですが
この地域活性化をお題目にした商品の多くは
売れ行きが思わしくなければ、簡単に製造中止となるわけです。

当然、ビジネスとはそんな甘い商売ではないのですが
出資した金銭も回収できないまま、負債が大きくなってしまえば
途中で断念するしかなくなります。そして・・
『地域の為に頑張ってきたのに
何でこんなつらい思いをしなければならないんだ!』
と・・・そう思ってしまう事もあるでしょう。
そこを『うぬぼれ君』が美味しくいただくわけです。



そもそも今やっている商売を頑張って大きくするだけで
地域の雇用が増え続けるので
十分、地域貢献になりますし
実際に事業に成功している大企業は
それが、地域貢献だと理解しています。
沢山の人々に喜んで頂く事を目的とし商品開発をしたり
人々に最高のサービスをお届けするよう努力したり
初めから商売自体が社会貢献なので
地域活性化の努力など、すでにしているわけです。


また、観光地を活性化させるために
観光客をどうやって増やそうか?では
行動の動機が『観光客を増やす為』という
自分主体になってしまうので
視野が狭くなり、いいアイディアもなかなか浮かびません。

しかし観光業に関わる人たちが
訪れた観光客に最高のサービスを提供しよう!と
行動の動機を、観光客側へ持って行ければ
やらなければいけない事がたくさん見えてくるものです。

それを一つひとつ実行すれば
自然に観光客も増えるので、今の仕事を頑張るのが
一番の地域活性化だったりもするでしょう。

『うぬぼれ君』を見かけない
素晴らしい~地元商品はたくさんあるのですが
そんな商品は、やはり地域活性化の為に
開発された商品ではなく
たまたま、地域活性化という結果が付いてきた
ように感じる事が、とても多いです。
まぁ~自然の法則からすれば、そんなもんなんでしょう~ね。



この『うぬぼれ君』対策は至って簡単です。

『良い事』『正しい事』は、どこまで行っても
自分本位なものであり、所詮はエゴの塊である事を
知っていればいいだけなのです。
善意など所詮は、そんなモノでしょう~

人に感謝されれば嬉しいものです。
その喜びは、自分のエゴから来ているのだと思っていれば
他人のエゴもゆるせるようになりますしね~





ではでは・・私の妄想にお付き合いいただき
ありがとうごいざました。m(_ _)m